A面になれなかった「帰れない二人」
井上陽水のシングル「心もよう」のカップリング曲の「帰れない二人」(73年9月)
(作詞・作曲:井上陽水・忌野清志郎 編曲:星勝)
73年モンスター・アルバムとなる「氷の世界」の制作と並行に次のシングル曲候補として出来上がったのが陽水自信作の「帰れない二人」。出来が良すぎと一人反対したプロデューサーの多賀が、何度も書き直しを命じて出来上がった「心もよう」をA面すると読み通り大ヒット、陽水は完全にメジャーとなり「氷の世界」が初ミリオンとなる足掛かりとなった。
当時フォークシンガーのシングルは商業用と割り来るような曲で、自信作はアルバムだけに収録されることが多かったが、「帰れない二人」は「心もよう」のB面なり発売されてしまった。
シングルは買わずにアルバムだけを買った。今でも「帰れない二人」を聴きたくなると3曲目に収録されているアルバム「氷の世界」でこの曲が来るのを待ちながら頭から聴くのが好きだ。私にとって単なるシングルB面曲ではなく、アルバムの中で光輝き続ける1曲なのである。
(動画は2013年、音源は1973年のもの)
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